関東地方にも春一番が吹き、ようやく春のぬくもりが感じられるようになってきました。
こんにちは、ハーシー鴨乃です(⌒▽⌒)
うららかな光が何とも温かそうなご覧の写真、紀伊半島のほぼ南端に位置する、和歌山県すさみ町からお届けしています。
元々は「周参見町」の字が当てられていましたが、1955年の町村合併から「すさみ町」になりました。
猫の向こうに見える水平線は、太平洋です。
この辺り一帯のリアス式海岸は、「枯木灘(かれきなだ)」と呼ばれ、「熊野枯木灘海岸県立自然公園」の指定も受けている景勝地。
「枯木灘」という名称は、潮風が強く樹木の生育が悪いことから名づけられたといいます。
三段壁や千畳敷、恋人岬など、雄大な南紀地方の絶景が広がる観光地です。
写真からも温かな空気が伝わってきますが、それもそのはず、すさみ町は黒潮の影響により、年間を通して温暖な気候で、年平均気温は約17度。
「常春(とこはる)の町」として、自治体も様々にアピールしています。
中でも筆者が、そのユニークさに感心したのは、「寒さ割引」なる取り組み。
毎年2月1日~2月28日の間、紀勢本線の周参見駅に設置されている温度計の朝7時の気温が0度以下(氷点下)だった場合、すさみ町内の宿泊施設では、「寒さ料」として宿泊費が50%引きになるのだそうです。
裏を返せば、気温が氷点下になるケースがそれだけ稀、ということなのでしょうが、実際、1984年から始まったこの企画では、「寒さ割引」が適用されたのは過去1回だけだそうです。
かつてないほど厳しい寒さや大雪に見舞われた、今冬の日本列島。
一刻も早い春の訪れを、待ち望んでいる方も多いことでしょう。
ちなみに「春眠 暁を憶えず」と詠ったのは唐の詩人・孟浩然ですが、同じく春の眠りについて、夏目漱石は小説『草枕』の中でこんなことを言っています。
春は眠くなる。猫は鼠を捕る事を忘れ、人間は借金のある事を忘れる。
(夏目漱石『草枕』)