こんにちは、ハーシー鴨乃です(⌒▽⌒)
……と、いきなりのアップで登場したこちら、愛媛県は瀬戸内海に浮かぶ中島という小さな島の、みかん農家さん在住の猫です。
松山市の沖合い約10kmの海上にある中島は、島全体が瀬戸内海国立公園に属する風光明媚な土地。
島の大半が山で形成されており、山頂近くまでみかん畑が広がっています。
ご存じの通り、愛媛県は静岡県・和歌山県と並ぶ日本有数のみかん産地。温州みかんを始め、様々な種類の柑橘類が栽培されています。
みかんという果物は、日当たりと水はけの良い土地で美味しく育つもの。
ここ中島は、みかんが甘くなる夏の時期に雨が少なく、また日光がたくさん当たる急斜面が広がる地形のため、柑橘の栽培にとても適しているそうです。
一方、こちら松山市は、松山城を中心に発展した城下町で、正岡子規や種田山頭火、夏目漱石などにゆかりのある文学の街としても知られています。
街路樹の切り株に腰を下ろす猫の姿も、どこかしら気品と趣が漂うように見えるのは、気のせいでしょうか。
松山というと、ここ道後温泉を思い浮かべる方も多いかも知れません。
日本国内でもひときわ古い、3000年もの歴史を持つといわれる温泉地です。
日本三古湯の一つに数えられ、万葉集にも「にきたつ」(煮える湯の津の意)という古名で登場するほど。
『猫の居る風景』第6回は、にきたつの地から、愛媛県ゆかりの俳人・正岡子規の言葉を借りて、締めくくることにいたしましょう。
人の希望は
初め漠然として大きく
後(のち)漸(ようや)く
小さく確実になるならひなり
(正岡子規/『墨汁一滴』)
かつて抱いた希望や目標が、たとえ個としてのスケールは小さくなったとしても、それが実現のためのステップなら、悪くないことなのかもしれません。
だけどその一方で、大きな夢もまた、幾つになっても忘れずにいたいものですね。